連載:エンジニアの「プロの所作」とは?
「自分はプログラミング学習に向いていないのではないか」
「プロのエンジニアとして働いている姿が想像できない」
そんなあなたに、コードを書くスキルだけではなく、普段プロのエンジニアがどのように考えて行動しているかをお伝えする連載です。
PyQは、Python学習者のあなたが「プロとして活躍できる」ということをサービス全体の目標として、 問題の作成、システムの構築、ユーザーの質問への回答、サポートを行っています。
そのサービス運営のポリシーを、Python学習者であるあなたと共有することで、 Python学習の先に目指しているものの一つ、「プロのエンジニア」という姿が明確になり、 不安が少しでも拭えればという思いで、連載を開始しました。
エンジニア「プロの所作」は14回の連載予定で、本記事は第6回となります。
こう思ったときは:基礎的な勉強って役に立つの?
こう考えよう!: 長い間使われそうな技術から、少しずつでも勉強していこう
前回は、新しい技術を学ぶことの大切さと学びたいという気持ちがさきばしることで陥りやすい罠について紹介しました。
ここで忘れてはならないのが基礎学習の大切さです。なぜなら新しい技術は必ず基礎の上に成り立つからです。
そこで今回は、改めて基礎の習得について振り返ってみます。
基礎知識を学ぶメリット
基礎を定着させるには、時間をかけてコツコツ学習していく必要があります。そのため基礎を学ぶことは時間がかかります。ですが、習得すれば長い間役に立ちます。
学んでよかった基礎知識の体験談
私は20数年前に学んだ知識でいまだに役に立っていることがあります。実は、ネットワークやデータベースなどの基礎的なことは20年前からあまり変わっていません。
当時は「必要かな?」と思いつつ学習しましたが、こんなに長く役に立つと思っていませんでした。
また、英語も学習に時間はかかりますが読み書きできるととても役に立ちます。(Pythonドキュメントは英語で書かれていることが多いです)
学習をオススメする基礎知識
ここでは、学んでおくとITエンジニアとして役に立つ基礎的な知識について紹介します。
学んでおくべき基礎知識
以下のような基礎知識は「鉄板」といえるでしょう。
- ネットワークの知識
- データベースの知識
- OSの知識(Unix系、Windows系など)
- 数学・統計
- 英語
学んでおいたほうが良い基礎知識
上記で紹介した基礎知識の他にも、以下のような知識があると、いざという時に助けてくれそうです。
- セキュリティー
- 法律
基礎知識の学び方
次にどのように学ぶかです。
情報系の学校で学ぶ
可能なら情報系の学科がある高専・専門学校・大学などに通うのが良いでしょう。
カリキュラム通りに学ぶことで基礎的な知識が身につきます。最近は通信制で好きなときに学習できる大学も増えてきました。海外の大学では単位ごとに購入して学べる講座もあります。*1
エンジニア向け資格試験
学習した内容をキャリアに活かしたい場合、基本情報技術者試験などを受けることもオススメです。試験勉強することでひととおりの基礎的なことがわかります。気になったものはさらに深く学習していく足がかりになります。
関連情報
Python学習チャンネルでは以前Python3エンジニア認定データ分析試験(ベータ試験)について紹介しました。Python3エンジニア認定データはベータ期間が終了したため、本公開を待ってぜひ挑戦してみてください。下記のブログはベータ試験だけではなく、本試験のことも理解できる内容になっているのでぜひチェックしてみてください。
技術書籍を読む
また、書籍で学習するのもよいです。基礎的な技術はなかなか廃れないので、電子書籍のセールで安く買えたり、図書館で借りられたりします。目標とする人がいる場合は、その方に役に立った書籍を紹介してもらうのもオススメです。
関連情報
Python学習チャンネルでもオススメ書籍を紹介してます。プロのPythonエンジニアが読んだ本もご紹介しているので、ご参考にどうぞ。
まとめ
- 基礎知識は一度学ぶと長い間役に立つ
- 基本を知っていると新しい技術が出たときに応用しやすい
- 資格試験を受けるのもオススメ
連休などでまとまった時間が作れるときに学習を始めてはいかがでしょうか。
プロの所作の過去記事について
プロの所作のバックナンバーはこちらからご覧ください。
*1:単位が揃えば学位が取得できます。海外で就職するには情報系の学位があると役に立ちます。