この記事はPythonエンジニア列伝第四回の3記事目です
Pythonエンジニア列伝は、「Pythonエンジニアたちのインタビューを通して、Pythonを使う人達がどんな人なのか、どんな場面で活用しているのか、なぜPythonに出会ったかなどを紐解く」連載です。
連載はトピックごとになっているので記事単体でも読むことができます。この記事では、Pythonドキュメントの翻訳プロジェクトをPythonの正式な活動として提案する、PEP545とグローバルなコミュニケーションについて聞きました。
PEP
PEPはPython Enhancement Proposal の略で、Pythonの仕様の提案や改善案がまとめられた文章。プロポーザル(=企画・提案)を提出し、内容を精査、承認されることでPythonの正式な仕様や活動として取り込まれていく。
Python 日本語ドキュメントのお引越しについてのブログ記事
対談後、上記の内容のブログ記事を発表されました。対談記事その2と本記事の内容をさらに掘り下げたお話になっていますのでぜひご覧ください
バックナンバー
- この記事はPythonエンジニア列伝第四回の3記事目です
- PEP
- Python 日本語ドキュメントのお引越しについてのブログ記事
- バックナンバー
- PEP545:ドキュメント翻訳を通してのグローバルなコミュニケーション
- 次回の内容
- 連載記事一覧
- エンジニア列伝アーカイブ
PEP545:ドキュメント翻訳を通してのグローバルなコミュニケーション
(PEP 545のサイトを見ながら)本当ですね。Palardさん、居ます。
そういえばDjangoでもTransifexとか頑張ってくれているのはフランスやスペイン語圏の人、中国語の人が多い印象です。やっぱり必要に迫られてるんでしょうね。
英語圏以外の翻訳というと、やっていて初めて知ったことがありまして。日本や英語圏で使うダブルクォート(””)、フランスなどのヨーロッパ語圏では不等号を二つ重ねたような形の、ギュメ(« »)と記号を使うところが多いんです。
記号自体が違うので、ドキュメントに出てくる説明文だけではなく、引用箇所も全然見た目が全然違う。こうなると、それは自国語で読みたいよなと思います。ほかにもいろいろ、そういう切実な都合ってあると思うんですよね。熱心になる。
すごい。面白い。前回もdocs.python.orgの話が石本敦夫さんとお話ししてるとき*1に、PEPについての話題が出たんですよ。もうやっとPython.jpじゃなくてorgでホスティングできるねって話したところだった。
orgで管理するぞ、という発案が公式などから事務的に指示が出た訳ではなく、それぞれの国でずっと翻訳してきた人がいて、PEPを書いて移行しようという流れを作っていったというのが素敵ですね。
Travis CI
CIとは、ビルドやテストを自動化して継続的に実行していく「継続的インテグレーション」のこと。Travis CIはGitHubと連動したCI支援ツールで、指定したリポジトリ上のコードを自動的に取得し、ビルドやテストを実行することができる。
次回の内容
次回は、Pythonドキュメント翻訳プロジェクトへの参加方法と、翻訳プロジェクトを始めとしたPythonコミュニティに参加するメリットなどをお聞きします。 次の記事(その4)はこちらから)。
連載記事一覧
- その1…cocoatomoさんの紹介と技術ドキュメント翻訳との関わりや歴史を伺いました
- その2…Pythonドキュメント日本語訳プロジェクトの足跡を聞きました。
- その3…この記事です。
- その4…プロジェクトへの参加方法とPythonコミュニティのメリットを聞きました。
- その5…語学面でのドキュメント翻訳の難しい所や、モチベーションの保ち方を聞きました。
- その6…cocoatomoさんというPythonistaのこれまでの足跡を聞きました。
- その7…(最終回)cocoatomoさんの今後の展望や活動について・PyQについてききました。
エンジニア列伝アーカイブ
過去回も充実した内容です。次回配信までにいかがですか?
第一回:清水川貴之さん
- 手をいつでもあげられるように素振りをしよう 〜 Pythonエンジニア列伝 Vol.1 清水川貴之氏(前編) - PyQオフィシャルブログ
- ダメで当たり前なのでどんどんやる。アウトプットしていこう〜 Pythonエンジニア列伝 Vol.1 清水川貴之氏(後編) - PyQオフィシャルブログ
第二回:鈴木たかのりさん
- Pythonの人たちが集まって何かが生まれるといいな 〜 Pythonエンジニア列伝 Vol.2 鈴木たかのり氏(前編) - PyQオフィシャルブログ
- 自分が知らないすごい人に出会いたい! 〜 Pythonエンジニア列伝 Vol.2 鈴木たかのり氏(後編) - PyQオフィシャルブログ
第三回:石本敦夫さん
- 【その1】Python Japanをはじめたきっかけ
- 【その2】Pythonをはじめたきっかけ
- 【その3】Pythonがなぜデータ分野で強いのか?の真実
- 【その4】PEPとPython2、Python3の話
- 【その5】Python自体にコントリビューションするには?
- 【その6】強みを掘り下げていこう
- 【その7】プログラミングは独学で覚えられる「コスパの良い」技術
*1:[【その1】Python Japanをはじめたきっかけ 〜 Pythonエンジニア列伝 Vol.3 石本敦夫氏](http://blog.pyq.jp/entry/lives_of_engineer_003_1