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DjangoCongress JP 2022の参加者にお話を聞いてきました

こんにちは、PyQチームのkonieです。

2022年11月12日にDjangoの国内イベント「DjangoCongress JP 2022」が開催されました。

弊社から発表を行ったメンバーと一般参加したメンバーがいたため、当日の様子をお伝えするべくお話を聞いてきました。

DjangoCongress JPとは

DjangoCongress JPは日本で開催されるDjango Webフレームワークのカンファレンスです。 参加するすべての人がDjangoについて交流し、出会い、学び、楽しみ、深い理解を得ることを目的に開催されています。

DjangoCongress JPならではの魅力について、主催者のhirokikyさんから過去のインタビューで「他のイベントでは聞けないDjangoの発表やWebに出にくい内容の発表を用意したいと考えています。」とお答えいただいています。

blog.pyq.jp

DjangoCongress JP 2022

今回は2022年11月12日に開催されました。

オフライン参加のみで、オンライン配信はありませんでした。
会場は東京都千代田区にある日経カンファレンスルームです。

事前チケット登録では100人定員のところ150人ほどの登録がありました。

djangocongress.jp

DjangoCongress JP 2022で発表した弊社メンバーにお話を聞いて来ました

まずは、弊社から発表を行ったメンバーにお話を聞いてきたので紹介します。

「Djangoのアプリはどういう単位で作るべきか?」tell-kさんの発表

最初に、「Djangoのアプリはどういう単位で作るべきか?」というテーマで発表したtell-kさんにお話を聞いていきます。

どうして今回発表しようと思ったのですか?

tell-k 自分が普段困ってることや悩んでることに対して、「こうしたら良い」という考えが漠然とあったのですが、それを言語化してまとめて、他の人の意見も聞きたいと思ったので、発表しようと思いました。

ということは「Djangoのアプリはどういう単位で作るべきか?」というテーマにしたのは、悩んだり困ったりしたことがあったということですか?

tell-k はい。私がDjangoを触り始めた時に、最初に悩んでいたところだったので、同じような境遇の人にも参考になるかなと思ってこのテーマを選びました。あとは書籍や、ウェブサイトなどにあまり書かれそうなテーマであるのも選んだ理由の一つです。

なるほど、Djangoを触り始めた人には「知りたかった!」という内容だったのではないでしょうか。では発表中の様子を教えてください。

tell-k 久ぶりの発表だからか、ものすごい緊張して、過呼吸になるかと思うくらい息を切らし、汗をかきながら発表しましたが、運営スタッフさんと参加者のみなさんの温かい対応のおかげで、無事に発表を終えることができました。 全力で感謝と謝罪の意をお伝えしたいと思います。

緊張されてたのですね。無事発表ができてよかったです。ありがとうございました。

「OpenTelemetryでWebシステムの処理を追跡しよう」清水川 貴之さんの発表

次に、「OpenTelemetryでWebシステムの処理を追跡しよう」というテーマで発表した清水川 貴之さんにお話を聞いていきます。

発表しようと思った理由を教えてください。

清水川 貴之 一言で言うと、発表者になった方が楽しいからです!なので、1年に1回はカンファレンスなどのイベントでなにか紹介したいと考えてます。
イベントは参加するだけでも得られることがたくさんあるんですが、発表者になるとさらにメリットがあります。

そうなんですか?ぜひ、発表者のメリットを教えてください。

清水川 貴之 発表するための資料まとめ、情報の裏取りなど、それ自体が学びになります。
また、聞いてくれた方からの質問やアドバイスなどたくさんのフィードバックをもらえる可能性があります。
実際に今回もたくさんのフィードバックをもらえました。
なにより、他の発表者の方が共有してくれた知識を使って仕事をしている身としては、自分も知識を共有することで、恩送り(コミュニティー全体への利益の循環)が大事だと思っています。

なるほど、発表までの過程でも学びになり、発表ではフィードバックをもらえるのですね。コミュニティー全体への利益の循環も大事ですね。

では、「OpenTelemetryでWebシステムの処理を追跡しよう」というテーマにした理由も教えてもらえますか?

清水川 貴之 私の発表「OpenTelemetryでWebシステムの処理を追跡しよう」は、複雑化したWebサービスの状態をモニタリングするための技術、""OpenTelemetry""をDjangoで扱う方法の紹介です。
OpenTelemetryは2021年にバージョン1.0がリリースされた、パフォーマンスを測定する方法のWeb業界における統一規格であり、オープンソースのリファレンス実装です。
まだまだ未成熟なところもありますが、これまでベンダー各社が独自規格で提供してきた仕組みが統一され、相互運用を可能にする規格として期待しています。
なにより、オープンソースなので自分でコードを読むことも、修正したりコントリビューションしたりもできます。
自分自身がその規格と使い方を理解して使って行きたい、できれば何らかのコントリビューションをしたい、というモチベーションがあり、さらにそれを多くの人に知ってもらうことで利用が促進されれば、その結果として使う事の理解が得られやすくなり、この技術を採用しやすい環境が整っていくと考えています。
なにより、Webシステムの開発や運用はかなり複雑化してきているため、OpenTelemetryの導入によって開発運用に必要な負担を下げられれば、そのための労力をサービス自体の品質向上に向けられると考えています。

今回の発表で使ってみようと思う人が増えて、少しずつでもこの技術を採用しやすい環境が整って行くと良いですね。

では、発表中の様子を教えてください。

清水川 貴之 発表時にライブデモを行いましたが、一部動作があやしい瞬間があってドキドキしました。無事にデモが成功してよかったです。
発表スライドは、1カ月くらい前から作り始めて、壁打ち代わりにビープラウド社内の技術交換イベント BPStyle で3回に分けて紹介させてもらうなどの練習をしました。
3回目の練習をイベント2日前にやらせてもらったんですが、参加した同僚の反応をみて「あ、この流れだとつまらないな」と思って、9割作り直しました。結局当日朝8時くらいにやっと完成しましたが、当日の発表ではみなさんから良い反応、フィードバックをもらえたので頑張った甲斐がありました。

9割作り直したんですか?当日に間に合ってよかったです。良い反応、フィードバックをもらえたのも良かったですね。ありがとうございました。

清水川さんから、当日の資料をいただきました。
スライドの最後には、質疑応答の内容も追加されています。

www.slideshare.net

参加者インタビュー

次に一般参加したメンバーにも当日の様子を聞いてきました。

参加しようと思った理由を教えてください。

Djangoのasyncについて調べていたときにDjangoCongress2021の「Django 3.2 ASGI対応 - こわくない asyncio 基礎とasync viewの使い所」の発表のブログが出てきて、とっても役に立ちました。
やはり、Djangoの新しい情報を得られる場としてDjangoCongressに参加したい!と思い参加しました。

Django は普段使っているので、まとまった情報を知る良い機会だと思って参加しました。

その場に行かないと出会えない人がいるから。トークに興味があったから。

聞きたい発表があった。2019年のDjangoCon に参加したときとても楽しかったので、また行きたいと思った。同僚の発表があったので。

スピーカーとして発表することになったのが大きいですが、それ以上に、関心のある技術のイベントが現地開催されるのであればぜひ参加したいと思っていました。
2020年のCOVID-19以降イベントで集まる機会がすごく減ってしまいました。
イベントで誰かと話をすることが新しい技術を知るきっかけだったり、モチベーションの種になっていくので、この機会を逃さずに参加しました。他の方の発表を聴く優先度はそこまで高くないのですが、現地参加していなければ触れなかった発表や技術に出会えるのも楽しみの1つです。

講演内容で印象に残ったことを教えてください

Djangoが比較的に大きなプロジェクトにも使われてる事例とかが知れてよかったです。

APIサービス「ケンオール」のアーキテクチャについて。 簡単に済ませてしまうこともできそうなのに、技術でしっかり解決するためのエッセンスを公開してくださったのでとても参考になりました。

tell-k さん: Djangoのアプリはどういう単位で作るべきか? 日経のかた: 日経電子版でのDjango活用事例紹介

発表1番目のtell-kさんはトーク開始時間にギリギリ間に合わず、駅から走って会場入りしたときにみなさんから拍手で迎えられていました。発表中もだいぶ息切れしてました

イベント全体を通して印象に残ったことはありますか?

Djangoを使った事例の発表もいくつかあって興味深かったです

久しぶりのオフラインでのイベントだったので、直接その場に行って、いろいろ発表が聞けるのは良いなと思いました。

当初から運営代表の清原さんがおっしゃっていた「5年やる」という取り組みを継続されたのが感慨深いなと思います。

PyCon よりもこぢんまりとしているので、現地参加しても、人混み疲れせず、集中して発表を聞けた

休憩時間や昼休みが多めで、人との交流が生まれやすいプログラム構成になっていたと思います。
休憩時間には、あちこちで会話がうまれていて、現地イベントはこれが良いんだよなーと、しみじみしました。ビープラウド(Python学習チャンネルの運営会社)の同僚同士があつまって雑談するシーンもあって、オフィス閉鎖から1年半ぶりの再会で盛り上がってました。

昨年以前との違いでいいなと思ったところはありますか?

昨年は参加していませんが、今回は東京開催だったので参加できて嬉しかったです。

オンラインで参加した時よりも、イベントに参加してる実感があって良かったです。

昨年は1トラック、今年は2トラックで開催されたので多様な発表を聞くことができました。(1トラックは全員で同じセッションを聞いたという体験を得られるのでそれはそれでよいのですが)

2019しか参加したことがありませんが、特に変わらず参加する価値がありました。

会場の「日経カンファレンスルーム日経・大手町セミナールーム」はプレス発表などでも使う場所ということもあって、廊下は写真撮影NGだったりしましたが、オープンソースの無料イベントでこういった会場を使わせてもらえるのはとてもありがたかったです。
昨年の長野開催では、東京から長野に移動することによる「イベント始まるぞ!」という自分の中でモードが切り替わる感じがありましたが、今年は自宅から30分で着いちゃうこともあって会場についてから徐々に盛り上がってきた感じでした。

参加して得られたものはなんですか?

新しいものを開発したいというモチベーションが上がりました。

しらないDjangoの使い方や機能などが知れたのが良かったです。あと知り合いとかが元気で良かったです。

tell-k さんの「Djangoのアプリはどういう単位で作るべきか?」は、以前からずっと悩んでいたトピックだったので特に楽しみにしていました。
悩みはすっきり解消しました。ものすごく腹落ちしました。tell-k さんの経験と知見が凝集された、もうこれで決定版だと思いました。チームにも共有しました。ありがとうございました。

アプリケーションだけでなく、インフラ構成の知見も得られました。他プロジェクトのプロダクション環境がどのように作られているのか知ることができ、大変興味深かったです。参考になりました。

質疑応答が勉強になった。特に回答のしかたです。短文で結論を先に言うとか、わからないことはまず率直にわからないと答え、その上で、関連する知見や自身の意見を聞かせてくれたり、はい/いいえで終わらず試行錯誤の過程や周辺情報を聞かせてくれたり、音声 (質問) は発したとたん宙に消えてしまうのに、あんな大舞台で的確に回答できてすごいですね。

楽しい時間とモチベーションかなあ。学びに行くぞ、という感じはまったくなく、新しい技術に出会って、出会った人と話をして、終わったら懇親会にいって、一日掛けてお祭りに参加した感じでした。IT技術とお祭りが自分にとってすごく近い位置にあることを再認識しました。
こういったイベントに全力で参加して、モチベーションをもらって、また次の発表ネタ候補を集めながら次のお祭りに参加しようと思います。

感想や他の人に伝えたいことをどうぞ

発表内容がどれも濃くて素晴らしいと思いました。運営の方にも少ない人数で素晴らしい会を開催してくださり感謝しています。

とても楽しかったです。

ひさしぶりのオフライン参加で、生身の同僚の人や大勢の人間に戸惑いましたが、参加して良かったです。

tell-k さんが電車遅延ですこし遅れ息を切らして会場に到着されたものの、マイクを握ったとたんものすごく流暢に発表しはじめたのに大変びっくり感心しました。

2019 のときは、発表をきいていて、だいたいのところ、わーすごいなあ!おもしろいなあ〜!けどさっぱりわからない! という感じでしたが、今回は、なるほど〜とかふむふむとか思いながら聞けたものもあったので、自分もすこしは成長できてるのかなあ....たぶん。など感じられたのも良かったです。

全力を出しすぎて、その後数日ちょっと燃え尽きてました。いやー、やりすぎたなー。反省を活かして、また来年も全力で臨みたいと思います!

まとめ

DjangoCongress JP 2022の雰囲気は伝わったでしょうか?

私はお話を聞いて、参加者のみなさんが何かしら得たり、良かったことがあって素晴らしいイベントだったのだなと感じました。
私はまだDjangoを触ったことありませんが、勉強を始めることがあれば、ぜひ参加してみたいなと思いました。

このインタビュー記事を読んで私と同じような気持ちになった人は、ぜひ来年は参加を検討してみてください!

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