こんにちは。PyQチームです。
2019年5月18・19日の2日間にわたって開催され、大盛況のうちに幕を閉じたDjangoCongress JP 2019。
その運営代表である清原弘貴(PyQ開発者)にDjangoCongress JP 2019の見どころ、DjangoCongress JPを始めることになった経緯など振り返ってもらいました。
このインタビュー記事は、前編・後編の2回に分けてお届けします。
運営代表にインタビュー
まずDjangoでどんなことができるのか教えてください
清原頑張ればInstagramを作れます。というとミスリードですが(笑)InstagramのバックエンドのサーバーはDjangoでできています。
参考: Carl Meyer about Django @ Instagram at Django: Under The Hood 2016
Djangoは(プログラミング言語)Pythonで作られたWebフレームワークで、Pythonを使ってWebアプリケーションを作るためのものと思ってください。
Webアプリケーションについてもう少し詳しく教えてください
Django(Webフレームワーク)は、Webアプリケーション開発に必要な便利な機能をたくさん用意してくれているので、プログラムの量を減らしつつ作りたいものが作れます。
Djangoで色々なものが作れるんですね。Djangoにはどんな特徴がありますか?
DjangoはWebアプリケーション開発に必要な機能を一通り揃えてくれていて便利ですし、中、大規模のWebアプリケーション開発にも対応できます。個人的にはPythonでWebアプリケーションを作りたいというのであれば一番オススメしたい選択肢が、Djangoです。
なるほど。そのほかにもDjangoを学ぶ利点があれば教えてください
- 中大規模の開発に対応できること
- Django自体が提供する機能が豊富なこと
- Djangoを拡張するためのもの(ライブラリー)がたくさん公開されてること
さらに
- ドキュメントがきちんと整備されていること
- 日本語の情報や翻訳も比較的多いこと
- 日本でも世界でもたくさんのWebアプリケーションがDjangoで作られていること
- 安定してメンテナンスされていること
本当にたくさんありますね
さらにさらに、
- 新しいWebの世界に対応しようとしている(非同期の対応が進められている)こと
- 世界的にもDjangoユーザーがたくさんいて大きなイベントが開催されていること
- そしてもちろん日本にもDjangoCongress JPのような大きなイベントが開催されていてコミュニティがあること
ですね。
本当に、本当にたくさんありますね!(笑)Djangoを学習することに様々なメリットがあることが分かりました。それでは他のフレームワークとの違いを教えて下さい
Webアプリケーションの開発には様々な機能が必要になりますが、Djangoは必要な機能をDjango自体がたくさん用意してくれています。Flask, Pyramidなどは他にフォームやORM、テンプレートといった機能を他のライブラリーを使って用意する必要があります。
ここは好みの別れるところでもありますが、Djangoは一通り機能を用意してくれていること、そしてユーザー数や事例が多いことが特徴でしょうか。私はPyramidも好きですよ。
Flask
Python用の軽量なWebアプリケーションフレームワークです。 URL:http://flask.pocoo.org/
Pyramid
Python Webアプリケーション開発フレームワークです。 URL:https://trypyramid.com/
Webアプリ開発に興味を持ちDjangoへ
Djangoに造詣が深い清原さんがPythonに興味を持ったきっかけは?
そのとき私はゲーム開発やWebアプリケーション開発に興味があったので、そのときも一番人気のあったDjangoに興味を持ちました。
Django日本コミュニティを継承、拡大
それではDjangoCongressを始めることになった経緯について教えて下さい
そこで当時まだヒヨッコだった僕と道須 利一さん、SurgoさんでDjangoの日本コミュニティを引き継いだ形になりました。そのときは他Pyramidコミュニティと連携してDjango Pyramidカンファレンスを開催しました。
行動力がすばらしい!コミュニティを引き継いでからはどんな活動をしていったのですか?
DjangoCongress JPについては2017年のPyCon JPのパーティーで、salexkiddさんから「Djangoでデカいカンファレンスやらないの?」と言われて「じゃぁやろうか」と開催したのが始まりです。
意外と簡単に開催を決定されたと知って驚きました
それは大変でしたね
実はDjangoCon JPという名前で開催したかったのですが、本家のDjangoが「DjangoCon」という名前を使うのにいくつも制約を設けていて、今の規模感を考慮して「DjangoCongress」と名乗ることにしました。
継続的な交流でコミュニティを育成
今回2度目の開催となりましたが、2年連続で開催された理由は?
継続する上で課題のようなものは見えてきましたか?
なので、少なくとも3年は続けたいと始めたときから考えていました。「5年は続けられるような1年目にしよう」と2018年のときからスタッフの間で共有していました。
次回の内容
前編ではDjangoについての基礎知識やDjangoCongressを始めることになった経緯を伺いました。
次の質問ではDjangoCongress JP 2019の見どころ、楽しむポイントについてお聞きしています。
後編はこちら
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