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【エンジニア列伝vol.7 kananさん (3/4)】「正解を示さずにそのコードを書いた理由について話し合います」kananさんのデータ分析の所作の伝え方、研修における指導方法をお聞きしました。

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この記事はPythonエンジニア列伝第7回の3記事目です

Pythonエンジニア列伝は、「Pythonエンジニアたちのインタビューを通して、Pythonを使う人達がどんな人なのか、どんな場面で活用しているのか、なぜPythonに出会ったかなどを紐解く」連載です。

連載はトピックごとになっているので、記事単体でも読むことができます。

バックナンバー・関連記事

  • その1…kananさんのご紹介とインデックスページです
  • その2…Pythonを活用するメリットとデータサイエンティストに必要なスキルについて聞きました

絶対的な正解はないのがプログラミング

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hirokikyプログラミングを学ぶのに大切なことは何でしょうか?kananさんの気をつけていることなど教えてください。

kanan個人的なpandasの失敗*1も踏まえて、基礎は大事(笑)

教育・学習として考えると、「色々な書き方があってその中の正解はこれだ」っていう引き出しの作り方が後々に影響します。
たとえば、研修の時に「正解はこれです」と示されるだけでは単なる答えしかわかりません。個人的にはそうなるのを避けて教育したいです。

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hirokiky模範解答だけでは見えてこない、その解を得るまでのプロセスを大事にしたいイメージでしょうか。

kananそうです。その書き方は間違ってはないけれど、それ以外の書き方もできるということを経験して欲しい。
研修でも正解を示さずにそのコードを書いた理由について話し合います。そうすることで、みんなで正解を作ることを心がけています。
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hirokikyチームプランを使って研修するチームは、PyQの解答を見せ合ってディスカッションすれば効果が上がりそうですね。

kananみんなの解答が見られるんですか?
それはすごくいいと思います。
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少人数制指導で細やかなサポート

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hirokikykananさんのデータ分析の研修の日数や人数の割合を教えてください。

kanan多い時は月の3分の1は研修です。
ですが1回の研修で人数は10人に限定しています。それ以上の数になりそうな場合は講師を増やすことになっています。
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hirokiky定員を少人数にすることで手厚くサポートできますね。kananさんが行っている研修スタイルについても教えて下さい。

kanan講義だけの研修が基本ですが、研修の中で総合演習という形で 2日かけてデータ分析したり、次の施策を考えてもらうこともあります。
様々な研修を受けられた受講者にはオンサイトサポートという家庭教師のような形でサポートします。
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hirokikyオンサイトサポートとは、具体的にはどのような形式で行われますか?

kanan講師と受講者が同じ端末やデータを一緒に見て、触って、動かして一緒に課題を見つけて行き、最後に結論を出します。
企業によってはその後、その成果を発表します。
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nao_y即興コンサルティングですね。
そのやり方であれば研修で取りこぼした内容もしっかりフォローできますね。

kanan研修で学んだことを実務で適用しようとしても、なぜか研修で習ってない壁にぶつかることがありますよね。
それは分析するデータにもよるし、企業によっても違ってきます。その溝を埋めるための家庭教師だと思っています。
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hirokiky研修の授業時間はどれくらいですか?

kanan1コマ90分なのですが、1人に対して10コマ程度実施して、一緒に悩んで壁を乗り越える方法を考えます。一緒に考えることで解き方やプロセスも見せられます。
もし受講者が別の問題にぶつかったとしても、どう考えればいいのかコツをつかんでもらえると考えています。
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PyQは自分のペースで進められる

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hirokiky考え方のプロセスを見せられるのは対面ならではの魅力ですね。では、PyQのようなオンラインでの学習サービスについてはどのように考えていますか?

kanan講義だと遅い人に合わせてしまうところがあるので、自分のペースで進められることにメリットを感じています。
またPyQは、実践寄りの内容で展開しているため、データ分析やWebだけに捉われずにスコープの広い範囲をカバーしているのも魅力だと思います。自社だとデータ分析以上のことまでは展開できませんので。
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hirokiky講師の方からそう言ってもらえて恐縮です。

kananいえいえ(笑)
あと、質問サービスが優れていると思います。
帰宅後浮かんだ疑問へのアフターフォローなどは研修ではできないので、質問を受け付けているのは羨ましいです。

それに研修だと、その場で手を挙げるのは難しいこともあるし、解ったつもりでもかえって間違いだったと気付くことも多々あるので、アフターフォローができる枠組み作りは大事だと思います。
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生徒の理解できない部分も分析

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nao_y少し話を戻しますが、kananさんがご自身のスキルとして持っている「データ分析の所作」みたいなものを伝えるときになにか配慮されていることはありますか?

kananプログラミングだと宿題にします。
それで、どうやって解いたのか聞いた上で一緒に書き換えます。
そうすることで実行結果の速度、読みやすさなどのメリットを体感してもらいます。そしてその過程で発生した結果の差を見せることで理解を深められると思います。
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nao_y結果を体感することはいいことですよね。すぐに解答を提示するよりも、受講者はしっかりと学んでいる意識が高まりそうです。

kananただ、私も研修をしている中で受講生の理解できていない部分を共有できないことがあります。そんなときはどこまでが分からないのか分解していきます。
何度も聞き返して、それを積み重ねることでわかるようになっていくはずなので。デバッグに近い感じでしょうか。
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nao_y勉強になります。

次回の内容

今回は研修の時に意識して教えていることについて伺いました。
次回はPythonコミュニティ活動と、最終回として、今後の展望をお伺いします。
その4(最終回)は以下から読むことができます。

blog.pyq.jp

バックナンバー

  • その1…kananさんのご紹介とインデックスページです。
  • その2…Pythonを活用するメリットとデータサイエンティストに必要なスキルついて伺いました。
  • その3…データ分析の所作の伝え方、研修における指導方法を伺いました。

*1:Pythonの基礎よりも先にpandasを学び始めて一度挫折したお話を、本記事のその2でお話されています。

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